3D CADの形状編集コマンド7選|フィレット・面取り・シェル・スイープ・ロフト・テーパ・オフセットの違い

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角を丸めるのがフィレット、角を斜めに落とすのが面取り。3D CADの形状編集コマンドは、名前も見た目も似ていてどれを使うべきか迷いやすい。ここでは実務でよく使う7つのコマンドを、「何をするか」と「いつ使うか」で整理する。混同しやすいペアは、その場で区別できるように並べて示す。

まず全体像:7つのコマンド早見表

コマンド 何をするか 典型的な用途
フィレット(R) 角を丸める 応力集中の緩和・安全
面取り(C) 角を斜めに落とす バリ取り・組付けの導入
シェル 中を一定肉厚でくり抜く 筐体・容器の軽量化
スイープ 断面を経路に沿わせる パイプ・レール・ハンドル
ロフト 複数断面を橋渡しする 翼・船体・遷移形状
テーパ 面に勾配を付ける 型抜き勾配
オフセット 一定距離だけ平行にずらす 等間隔の輪郭・厚み付け

1. フィレット(R):角を丸める

フィレットは、エッジ(稜線)に丸みを付けるコマンドだ。記号は半径を表すR。角が鋭いままだと、そこに力が集中して割れの起点になりやすい。丸めることで応力集中をやわらげ、強度と安全性を高める。手に触れる製品の縁を丸めて、けがを防ぐ目的でも使う。

2. 面取り(C):角を斜めに落とす

面取りは、角を斜めにカットするコマンド。記号はC(Chamfer)で、多くの場合「C5」のように寸法とセットで指定する。バリを取り除いたり、ねじやピンを差し込むときの入り口をなだらかにして組付けを楽にするのが主な目的だ。

補足:フィレットと面取りは最も混同しやすいペア。覚え方はシンプルで、R=丸い/C=斜め。図面上の記号(RかC)を見れば、どちらの処理かがすぐ分かる。

フィレットは角を丸め、面取りは角を斜めに落とす比較図
【図解】同じ角の処理でも、R(フィレット)は丸みに、C(面取り)は斜めのカットになる

3. シェル:中をくり抜いて薄肉にする

シェルは、中身の詰まった立体を一定の肉厚を残してくり抜くコマンド。開放する面(開けたままにする面)を指定し、厚みを数値で与えると、その面から中身が均一の壁厚でえぐられる。ペットボトルのような容器や、電子機器の筐体を軽く、材料を減らして作るときに欠かせない。

中身の詰まった立体をシェル化して薄肉にする断面図
【図解】開放面を決めて厚みを指定すると、一定の肉厚を残して中がくり抜かれる

4. スイープ:断面を経路に沿わせる

スイープは、断面(プロファイル)を経路(パス)に沿って移動させ、その軌跡を立体にするコマンド。曲がったパイプや手すり、レールのように、断面が一定のまま経路だけが変化する形状を一発で作れる。

5. ロフト:複数の断面を橋渡しする

ロフトは、位置や形の異なる複数の断面をなめらかにつなぐコマンド。四角い断面から丸い断面へ徐々に移り変わるような、断面そのものが変化していく形状を作る。翼や船体、配管の変換部などが典型だ。

補足:スイープとロフトの違いは「断面が変わるかどうか」。スイープ=断面は一定・経路に沿う/ロフト=複数の断面を橋渡し。断面が1つならスイープ、複数あるならロフトと考えると迷わない。

スイープは断面を経路に沿わせ、ロフトは複数断面を橋渡しする比較図
【図解】断面が1つで経路に沿うのがスイープ、形の違う複数断面をつなぐのがロフト

6. テーパ:面に勾配を付ける

テーパは、面に抜き勾配(傾き)を付けるコマンド。鋳造や射出成形では、固まった製品を型からスムーズに抜くために、壁面をわずかに傾けておく必要がある。テーパはこの型抜きのための勾配を作るときに使う。

7. オフセット:一定距離だけ平行にずらす

オフセットは、線や面を指定した距離だけ平行に複製・移動させるコマンド。輪郭を等間隔で内側・外側に作ったり、面をずらして厚みを付けたりできる。元の形を保ったまま、一定の距離感で形を増やすのが特徴だ。

まとめ:区別のカギは「何を変えるか」

7つのコマンドは、それぞれ変える対象がはっきり違う。角を処理するフィレット(丸)と面取り(斜め)、中身を扱うシェル、断面と経路で立体を作るスイープとロフト、面の傾きを作るテーパ、距離で複製するオフセット。名前ではなく「何をどう変えるコマンドか」で覚えると、図面を読むときも作るときも迷わなくなる。

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