3次元CAD利用技術者試験2級では、部品の作成手順(フィーチャ履歴)を題材にした設問がよく出る。「この寸法を変えたら成立するか」「手順を入れ替えても同じ形になるか」。ここではひとつの部品を6つの手順で実際に組み立て、その履歴の“つながり”を目で確かめる。
題材:6手順で組み立てる
ひとつの部品は、フィーチャ(作成操作)の積み重ねでできている。各手順が前の手順の結果の上に乗っている点に注目してほしい。題材は「角丸の台座+中央のボス+通し穴」で、底は肉厚5mmの中空だ。






設問の考え方① 寸法を変えると「壊れる」のはどれか
手順2では、上面から内側を彫り込んでポケットを作った。そのポケットの底面を、手順3のボスが土台として参照している。ここで手順2の彫り込みの深さを変えると、参照していた底面の位置が動き、手順3のフィーチャが行き場を失って警告やエラーになる。試験では「ある手順の寸法を変えたとき、最初に成立しなくなるフィーチャはどれか」という形で問われる。勘所は、変更したフィーチャが生み出した面を、直接参照している“次の”フィーチャを探すことだ。
補足:変えた手順が作り出した面や稜線を、真っ先に参照している後続フィーチャが最初に壊れる。順序が後ろのフィーチャほど、まず影響を受けると考えるとよい。
設問の考え方② 順序を入れ替えると結果は同じか
履歴は順序で結果が変わる。たとえば「面取りしてからくり抜く」のと「くり抜いてから面取りする」のとでは、出来上がる形が違う。いっぽうで、参照する相手が最初から存在しているフィーチャは、順序を前に動かしても最終形状が変わらない。今回の面取りは土台の外周が対象で、その稜線は手順1の時点ですでにある。だから面取りを前倒ししても完成形は同じになる。「順序を入れ替えても同じ形になるのはどれか」という設問は、この“参照相手がいつ生まれるか”で見分ける。
まとめ
履歴とは参照の連鎖である。編集に強い設計とは、派手な機能を使うことではなく、どのフィーチャが何を土台にしているかを意識して積むことに尽きる。手順を1つずつ組み立てて確かめると、試験で問われる「壊れる/壊れない」の勘所が体で分かる。


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