机の上に、架空の工場を一台ずつ建てている。寸法を正確に出すFusion 360、絵にするBlender、その二つを言葉で動かすClaudeだけで、図面も部品も実在しない工場だ。今日は新しい機械を作っていない。建ててきた機械を一列に並べて、一枚の工場全景にする作業をした。

「並べる」は、それ自体がひと仕事だった
機械は単体でレンダリングできても、並べた瞬間にバラバラに見える。背の高さも、足元の幅も、画面に占める大きさもそろっていないからだ。CNC精密旋盤、ボール盤、横型旋盤、立形マシニングセンタ──形も役割も違う4台を、同じ床にきれいに一列で立たせる。これが想像よりずっと手がかかった。
工場らしさは、機械の精巧さよりも並べたときの関係で決まる。一台ずつの作り込みとは別の、構図の仕事だと気づいた。
ボール盤の背が、旋盤とそろわなかった
最初に並べたとき、ボール盤だけが灯柱のように突き出た。原因は大きさのそろえ方にある。この工場では、機械の大きさを「床に置いたときの足元の幅」を基準にそろえている。旋盤は横に長いので足元も広い。ボール盤は足元が小さく、かわりに背が高い。だから同じ基準値を指定すると、足元の狭いボール盤だけが上へ伸びてしまう。
そこで一度は半分の高さまで縮めたが、今度は小さすぎて隣の旋盤に埋もれた。最終的にはボール盤の実寸(高さ約2m・足元約0.9m)から高さの比率を計算し、旋盤と頭がそろう大きさに合わせた。横長の旋盤と、縦長のボール盤。足元の広さは違うのに背丈はそろうという、現実の工場と同じ収まりになった。
補足:3Dの世界には「実寸」がない。だから機械ごとに「画面でこの大きさにする」という基準を一つ決めてスケールをそろえる。基準を足元の幅にすると、背の高い機械は相対的に高く出る。実物の寸法を持っておくと、こうした見た目のズレを数字で直せる。
壁が寂しいので、窓を5つ並べた
機械を一列にすると、その上の壁が大きく空く。そこで採光窓を5つ、壁の上部に等間隔で並べた。一枚だけだと「窓がある部屋」だが、リズムよく並ぶと急に「工場の壁」になる。
窓は四角い枠と、うっすら発光するガラス面でできている。光が差し込みすぎないよう、日差しを落とすのは中央の一枚だけにした。残りは光源ではなく景色として置いている。複数の窓を一枚の壁に開ける仕組みも、今回あわせて用意した。
土台だけの1台は、あえて外した
工場には、もう一台ある。連載の1台目に作った汎用旋盤だが、まだ土台のベッドしか組んでいない。並べてみると、ただの低い棒に見えて全景の足を引っ張る。そこで今回は未完成の1台を画面から外す判断をした。
足し算だけが工場づくりではない。見せる一枚に何を入れて何を外すかも、立派な工程だ。土台だけの1台は、本体まで作り込んでから胸を張って並べることにする。
工場は、「並べ方」でも語れる
今日できたのは、新しい機械ではなく、一枚の並びだ。けれど背丈をそろえ、壁に窓を入れ、未完成の一台を外すだけで、ただの機械置き場が「工場の全景」に変わった。
機械を一台増やすのと同じくらい、並べ方を整えることにも発見がある。次は土台だけの1号機を本体まで作り込んで、5台そろった全景を撮りたい。その積み重ねを、これからも一枚ずつ記録していく。


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