部品ファミリーと寸法パラメータを入力するだけで、3D CADモデルとJIS寸法図の作図・金属の製品レンダリング・工程を積み上げた見積を自動で作る社内ツールの出力サンプルです。今回は配管などで使うフランジ部品を一例として通しで生成しました。精度はFusion 360、見た目の説得力はBlenderのレンダリングで担い、見積は材料費と工程ごとの標準時間から組み立てています。
入力した仕様
このサンプルに与えた寸法は次のとおりです。数値を変えれば、同じ手順で別サイズのフランジが生成されます。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 外径 | 120 mm |
| 内径 | 60 mm |
| 厚み | 12 mm |
| ボルト穴 | 6 個 / φ14 mm |
| ボルト円直径 | 95 mm |
| 材料 | S45C(機械構造用炭素鋼) |
寸法図(JIS・第三角法)
入力寸法からFusion 360上でパラメトリックに立体を起こし、そのままJIS第三角法の寸法図を自動で作図します。外径・内径・板厚・ボルト穴・ピッチ円といった主要寸法に加え、はめあい公差(内径φ60 H8)・普通公差(JIS B 0405-m 中級)・材質(S45C)・表題欄まで入った、現場でそのまま使える図面です。

製品レンダリング(4ビュー)
同じ形状をBlenderへ渡し、研磨スチール調のマテリアルとスタジオ照明で角度を変えてレンダリングしました。斜め上・真上・真横・反対側からの4ビューで、提案書やカタログにそのまま貼れる完成イメージです。




3D CAD(回転して確認)
下の3Dモデルはドラッグで回転、ホイール/ピンチで拡大できます。実際に立体で形状を確認できます。
測定値
CADモデルから体積・外形寸法を測定し、材料の密度から質量を算出します。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 体積 | 90.7 cm³ |
| 外形寸法(外接箱) | 120 × 120 × 12 mm |
| 質量(S45C 密度7.85で算出) | 約 0.712 kg |
工程を積み上げた見積
見積はAIに金額を当てさせるのではなく、材料費に各工程の「標準時間 × 時間単価」を足し上げる方式です。工程の構成・標準時間・時間単価は、部品ファミリーを定義する段階であらかじめ決めておきます。価格の根拠が一行ずつ見える形になるのが狙いです。
| 工程 | 標準時間(分) | 時間単価(円/h) | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 切断 | 3.2 | 4,000 | 213 |
| 旋盤 | 6.6 | 6,000 | 660 |
| 穴あけ | 7.2 | 5,000 | 600 |
| 面取り | 2.2 | 4,000 | 147 |
| 検査 | 2.0 | 5,000 | 167 |
| 加工費計 | 1,787 | ||
| 材料費(S45C) | 171 | ||
| マージン係数 | ×1.2 | ||
| 合計 | 2,349 円 |
※ 標準時間と時間単価は本サンプルの出発値です。実際の運用では工場の実勢に合わせて調整します。
このサンプルについて
ここまでの一連(CADモデル生成 → 測定 → 見積 → 製品レンダリング)は、寸法を入力してから自動で流れます。人が確認するのは「寸法図と見積を1回チェックして承認する」関門だけ、という設計です。
本ツールは現在ベータ版で、無償・非商用の範囲で検証しています。フランジ以外の部品ファミリーも、同じ枠組みで追加していきます。


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